福岡の建築家｜戸上裕朗/ Hiroaki Togami

般的な片廊下型板状建物と住工房お得意の中廊下型方形建物のどちらも建設可能な敷地形状。どちらも１フロアー６戸で１０階建てのほぼ同規模の計画となるところ、採用して頂いたのは中廊下型。

ここの敷地の場合、北が敷地に対して４５度振っているため、中廊下型を採用しても完全北向きの住戸がないとは言え、板状に比べると明らかに日当たりの悪い住戸が出来てしまいます。しかしそこの部分は比較的昼間仕事で殆ど不在と思われるワンルーム系を配置して、２ＬＤＫ等を日当たりの良い部分にレイアウトしています。

それ以外はメリットの方が多く、角住戸が倍に増えること、廊下が短くなるなど構造コストが比較的安く収まること、住戸に入る瞬間を外から見られないので特に女性にとっての防犯性が高くなること、周辺敷地に対して日影の影響を及ぼす範囲が少なくなること、そして何よりも裏のイメージの強い廊下が見えなくなることでデザインし易くなることが挙げられます。

この建物も2面あるバルコニーを同様のデザインとして、４面どこから見てもデザイン性の建物となっています。

相変わらず窓付きの浴室にも拘って３分の２の住戸浴室に窓があります。キッチン・洗面化粧台もオリジナルとしてデザインだけでなく使い勝手にも拘っています。

施主：株式会社プラスワン

管理：サカグチホールディングスパートナーズ株式会社